「会社には行けているから、まだ大丈夫」
心身の調子が悪いとき、このように考える人は少なくありません。しかし、出勤できていることだけでは、不調の程度を判断できないことがあります。
仕事は続けられていても、生活全体を見ると余力がほとんど残っていないことがあります。
出勤できていても疲れ切っていることがあります
朝は何とか起きて会社へ行き、仕事もこなしている。しかし帰宅すると、食事や入浴も面倒になり、そのまま横になってしまう。
休日になると、ほとんど一日中寝ている。
このような状態では、仕事を続けるために残っているエネルギーの大部分を使っている可能性があります。
「遅刻していない」「欠勤していない」という一点だけで、心身の状態を判断しないことが大切です。
以前の自分と比べてみる
心の不調を考えるとき、「これは病気なのだろうか」と考えるより、以前の自分と比べて何が変わったかを見るとわかりやすいことがあります。
以前なら普通にできていた料理や片づけができない。人からの連絡に返信するのが面倒になった。好きだったテレビや音楽を楽しめない。本や書類を読んでも内容が頭に入らない。
一つひとつは小さな変化でも、いくつも重なっている場合には、心身の疲れが強くなっている可能性があります。
「仕事が嫌だから」と単純化しない
朝になると仕事へ行きたくなくなり、「自分はこの仕事が嫌なのだ」と考えてしまうことがあります。
しかし、負担の原因は仕事そのものとは限りません。
業務量、人間関係、通勤時間、睡眠不足、家庭での負担など、いくつもの要因が重なっていることがあります。
すぐに「仕事を辞めるべきか」「続けるべきか」という大きな結論を出すのではなく、いつ、どこで、何が特につらいのかを分けて考えてみましょう。
調整できる部分が見つかることもあります。
休日に回復できているでしょうか
疲れていれば、休日にゆっくり休むのは自然なことです。
ただ、一日休んでもほとんど回復しない、好きなことをする気力もない、日曜日になると翌日の仕事を考えて強い不安が出る、といった状態が続く場合には注意が必要です。
休むことで少し回復できているのか。それとも休んでも疲れが積み重なっているのか。これは心身の状態を知る一つの目安になります。
心療内科や精神科への相談は、仕事へ行けなくなってからでなければならないわけではありません。
「まだ働けているから大丈夫」と考えるだけでなく、仕事以外の生活にどのくらい余力が残っているのかにも目を向けてみてください。


